幸せのハードル

幸せのハードルを下げるということを息子から教わりました。
幸せという言葉は、とても厄介な言葉だと思います。生きていると幸せというハードルが自分の中でどんどん上がっていることに気づきます。どんどん「幸せ」というスペックが上がっていく感じです。そうしているうちに「幸せ」とは何なのかということが分からなくなってしまいます。子どもが生まれて子どもと接するうちに、自分が考えていたというか思い込んでいた「幸せ」を吹き飛ばしてくれました。それは、幸せというハードルを下げてくれた感じです。歩くだけでこんなに感動したことはなかったですし、自分で着替えができただけで手をたたいて喜ぶということは、子どもが生まれるまで経験したことがありませんでした。こんな些細なことで嬉しいのかと。子どもを通じて「幸せ」という本質を見たような感覚でした。幸せは求めたり望むものではなく、ただそこにあるものだということを。