かさぼうしのいえ

 

このいえは、とても小さないえである。小ささとは考え方次第でプラスに転換でき、小さいからこそ、外部も含め家となるので、住人自らが暮らしを考え、自分に合った生活を模索し楽しむことができる、そんな楽しさに満ちた家。
このいえは、斜面の上にふわっと傘を置いたような建築である。
また、敷地全体が斜面であることにも注目した。斜面を積極的に活かす住宅とは何か。
そこで、斜面も建築の「床」と定義することで、斜面の勾配によって様々な居場所ができる。
小さいからこそ楽しい家は、家の中や外に色々な居場所が必要なため、これはとても魅力的である。また、敷地の様々な斜面を大胆に建築の「床」として利用することで、敷地以外の周辺環境も自分の敷地のような気分になる。これは、1敷地1建物という建築の概念を覆し、他の敷地も自分の敷地であるような、この地域に伝わる「お互い様」の文化にも通じ、この地域だからこそ成り立つことであるだろう。そんないえは、斜面と上部の屋根がつくりだす半屋外とも呼べる不思議な空間は、住人に様々な居場所を提供する。この小さないえは、傘のような構造体をしている。傘はとても小さな「屋根」であり、とてもシンプルな構造をしている。小さいころ、よく開いた傘を立てかけて簡易なテントとして遊んだ。傘のもっている、やさしさや安心感や軽やかさを内包するような建築をつくる。そんな、傘のような、ぼうしのような建築は小さいが楽しい建築となる。
□敷地:石川県
□敷地面積:-㎡
□建築面積:25㎡
□延床面積:25㎡